★教えて!ドクター★始めよう予防歯科 No.7
自分の歯を長く健やかに保つために細菌と力、2つのコントロールが鍵
歯が失われる主な原因は、細菌による炎症で引き起こされる歯周病や虫歯と、加齢やかみ合わせの不具合などで一定の歯に負荷がかかり、歯がもろくなることの2つ。
予防歯科では、これらの要因を改善し、歯の欠損を未然に防ぐことに注力しています。具体的には①細菌のコントロール②力(かみ合わせ)のコントロール、2つのコントロールが鍵となります。
①細菌が増殖しにくい環境を保つ
細菌のコントロールは、歯科での定期的なプロケアと自宅でのセルフケアの両輪で細菌が増殖しにくい環境をキープします。特に歯周病は、糖尿病・動脈硬化・アルツハイマー型認知症などへの影響も言われており、全身の健康のためにもケアが欠かせません。
②かみ合わせを調整し、負荷を改善
一方、力のコントロールは自分ではできないため、歯科での調整が必要。歯周組織(歯茎・骨・歯根膜)がもろくなると、荷重がかかった時に歯がグラグラ動き始め、移動します。持続的な力が継続的に加わると、すり減ったり、割れたりすることがあります。また、顎(がく)関節に疲労がたまり顎関節症につながることも。
さらに歯が動くことで歯周ポケットが深くなり、歯周病のリスクも高くなります。かみ合わせと歯周病は深く関わっているのです。次回はかみ合わせの治療について詳しく紹介します
★教えて!ドクター★始めよう予防歯科 No.6
冷たい物が歯にしみる「知覚過敏」 放置すると歯が折れてしまうことも
冷たい食べ物や飲み物が歯にしみる、歯磨きをするとピリッとした痛みがはしるなどの症状がある「知覚過敏」。歯周病やかみ合わせの不具合、不適切な歯磨きなどでエナメル質が削られ、象牙質がむき出しになることで起こります。象牙質には歯髄(神経)とつながる象牙細管が無数にあり、ここに刺激が伝わることで痛みが出るのです。
徐々に進行していき、楔(くさび)状に歯が削られていくことから「楔状欠損」とも言われます。虫歯と違い、刺激がなければ症状がおさまるため、放置している人も少なくありません。
しかし、一度欠損すると元には戻らず、長年放置していると歯がもろくなり、おので木を倒すごとく、歯がポッキリ折れてしまうことも。また、痛みを避けようと歯磨きがおろそかになって歯周病や虫歯を誘発することもあります。
初期であれば、象牙細管に刺激が伝わらないよう、欠損部分にスポンジで薬を塗布してコーティングする簡単な治療で済みます。進行すると、詰めたり、神経の治療が必要になる場合も。また、歯周病やかみ合わせなどの根本原因を治療して、これ以上の進行を防ぐことも大切です。知覚過敏の症状であれば一度歯科でみてもらいましょう。
2021年には2回の新型コロナウィルス感染症による緊急事態宣言が発令されました。
11月より、緊急事態宣言が解除され、全国的にも感染者数の減少がみられますが、まだまだ気を緩めず第6波の感染拡大に備えましょう。
当院では今まで同様、充分なウィルス感染症対策を引き続き講じて参ります。
当院での感染症対策